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FAQよくあるご質問

既存建物の劣化調査

建物の老朽化が進んでいるように思います。どのようにメンテナンスしたらいいですか?
建物の現状の劣化・損傷状況を把握するための調査を行い、その結果を踏まえて中長期整備計画を作成します。中長期整備計画には、一般的な改修の周期や概算費用が記載されているため、今後どのような改修が必要で、費用がどの程度必要か把握できます。 費用や劣化・損傷状況を踏まえて、改修項目の優先順位を決めて、改修を計画してください。
外壁にひび割れや鉄筋が見える箇所があります。大丈夫でしょうか?
ひび割れ発生や鉄筋の露出はさまざまな原因があります。調査を行い、原因を究明して対処する必要があります。原因によっては緊急に対処する必要があるものと、計画的に対処できるものがあります。 補修方法もクラックの種類によって異なりますので、詳しくは専門家にご相談ください。
外壁のタイルの一部が剥がれ落ちています。このままにしておいても大丈夫ですか?
美観上の問題だけでなく、タイルの落下による人身事故も懸念されます。専門家に依頼し、打診調査や付着力試験で全体の状況把握をしたうえ、対策を講じる必要があります。
朝、水道の蛇口から赤みをおびた水が出るのですが…?
給水管の腐食が原因と思われます。給水管の劣化調査を行い、対策を講じる必要があります。

既存建物の耐震診断およびそのための調査

図面がない場合、耐震診断は可能ですか?
主要な構造部材について、寸法測定や非破壊試験により構造図を復元して耐震診断を行います。 なお、現実的には寸法測定や非破壊試験が適用できない部材が存在するため、適用できない部材は他の部材から推定して構造図を作成します。 適用する非破壊試験は、鉄筋コンクリート造建物には、X線透過試験や電磁波レーダ法であり、コンクリート内部の配筋状況を探査します。 鉄骨造建物に対しては、超音波試験で部材の厚さや溶接の種別(すみ肉・完全溶込みの種別)の調査を行います。
耐震診断の現地調査はどのようなことを行いますか?
一般財団法人 日本建築防災協会から発行されている耐震診断基準などに従い、建物調査を行います。目視調査が主体で、部分的に材料を採取して使用材料の強度などを確認します。 目視調査では、建物と図面の比較を行い、図面の形状・寸法と一致しているかを確認します。また、外観上、明確な劣化状態が生じていないかを確認します。 鉄筋コンクリート造建物では、代表的な部位からコンクリートコア(直径10cm程度の円筒形の試験体)を採取して、圧縮試験を行いコンクリート強度を確認します。
耐震診断はどのていどの期間がかかりますか?
建物の規模や構造形式などによって大きく異なります。 例えば、延床面積が4,500平方m程度で鉄筋コンクリート造の建物の場合、事前打合せ、現地調査、現地調査の報告書作成の順で作業を進めます。事前打合せから現地調査の報告書完了まで4週間程度かかります。 耐震診断(計算業務も含む)および補強の検討までに、さらに4週間程度かかりますので、合計8週間程度の期間が必要です。
診断ではどのような評価を行うのですか?
建物の耐力と変形能を基にIs指標を求めます(Is指標が大きいほど耐震性の高い建物と評価される)。この建物固有のIs指標と必要な耐震性能Iso値を比較して、建物の耐震性を確認します。 Is指標がIso値より大きければ、現行の建築基準法が要求する耐震性能を有していると判断する。
補修計画を策定できますか?
耐震診断の結果から、一般的な工法を用いた複数の補強計画を提案させていただきます。

コンクリートの超音波試験

超音波試験でどのようなことが測定できるのですか?
対象を挟んた両面にそれぞれ探触子を配置して測定する場合、1000mm程度の厚さまで測定が可能です。 対象の片面から1個の探触子を用いて測定する場合は、300mm程度の厚さまで測定が可能です。ただし、探触子を当てる面や裏面の状態により、200mm程度の厚さでも測定できない場合があります。
どのくらいの厚さのコンクリートが測定できますか?
対象を挟んた両面にそれぞれ探触子を配置して測定する場合、1000mm程度の厚さまで測定が可能です。 対象の片面から1個の探触子を用いて測定する場合は、300mm程度の厚さまで測定が可能です。ただし、探触子を当てる面や裏面の状態により、200mm程度の厚さでも測定できない場合があります。

アンカーボルトの長さ測定

アンカーボルトの径が細くなると測定が難しいと聞いたのですが?
アンカーボルトの径が20mm未満になると、長さの測定が難しくなります。 特に、径が細いあと施工アンカーは先端が45°にせん断加工されているため、先端から反射するエコーが小さく、測定が難しくなります。
アンカーボルトの長さ測定で使用する機器に決まりがありますか?
アンカーボルトの長さ測定には、超音波試験で用いられる探傷器と探触子を使用します。使用する探傷器は指定されていませんが、超音波の受信波形が記録できるポータブルのデジタル探傷器を使う必要があります。市場に多く出荷されているポータブルのデジタル探傷器では、測定結果に大きな差がありません。 また、使用する探触子についても指定はありませんが、ロックボルト用、あるいはアンカーボルト用という名称で市販され ている探触子を用いた方がよい場合があります。
報告書はどのくらいの期間で提出してもらえますか?
現場測定を行った後、1週間程度で報告書を提出します。速報が必要な場合は、翌日に速報を提出することも可能です。
1日に何本ぐらい測定できるのですか?
1日に何本できるかは、作業環境によって決まります。 高所作業車を使用して測定する場合は、1日80本程度しか出来ないこともありますが、足場があり自由に移動できる場合は1日200本以上できる場合があります。 目安として、1日120本ぐらいを考えているとよいでしょう。
アンカーボルトに溶融亜鉛メッキや塗装がなされている場合でも測定できますか?
亜鉛メッキや塗装が施されている場合でも、探触子を接触させるアンカーボルトの端面が凸凹でなければ、そのまま測定することが可能です。 凸凹がある場合は、測定前にグラインダーでアンカーボルトの端面を平滑に仕上げる必要があります。
J型・L型のアンカーボルトの先端までの長さが測れますか?
S造の柱脚を鉄筋コンクリート造部分に固定するための、アンカーボルトの先端形状がJ形・L形となります。このような形状のアンカーボルトでも、超音波試験により先端までの長さが測定できます。

その他

鉄筋コンクリート造建物からコア抜きを行うと、コンクリート中の鉄筋や設備配管を切断しませんか?
コンクリートのコア抜きを行う場合、事前にコンクリート内部の埋設物の非破壊探査(X線、電磁波レーダ等)を実施しています。 実施しなければ、鉄筋や設備配管の切断事故が起こる危険が高くなります。例えば、病院や銀行などで設備配管を切断した場合、人命や第三者の資産などが損なわれるリスクがあります。 また、探査方法によっては鉄筋や設備配管を稀に検出できない場合があるので、コア抜き作業自体も慎重に行っています。
コア抜き作業を行うと室内が汚れませんか?
コア抜き作業は、短時間ですが騒音・振動と粉塵やノロの発生が伴います。 そのため、建築構造物でのコア抜き作業は作業場所での養生が非常に重要になります。当社では、コア抜き作業に伴う、養生・不要物の飛散防止等に多くのノウハウを有しており、お客様にかけるご迷惑を最小限になるようにしています。

溶接部の検査に関する問合せ

鉄骨溶接部の検査項目には何がありますか?
鉄骨溶接部の検査では、目視による外観検査と超音波探傷検査を行います。 外観検査では、割れ、食違い、目違い、アンダーカットがないもしくは許容値以内であるか否かを確認します。 超音波探傷検査では、内部欠陥がないことを確認します。
溶接部の検査は施工のどの段階で実施しますか?
検査時期は、過去に溶接部の超音波探傷検査に関する建築学会規準で溶接完了後24時間以上経過してからの検査が記載されていました。溶接後の遅れ割れの発生を考慮しているためです。 しかし、鋼材・溶接材料が改善され、溶接金属組織の硬化や溶接金属中の拡散性水素が少なくなり、最近の溶接では遅れ割れがほとんど発生しないため、現在の建築学会規準には、そのような規定はなく、溶接部が常温以下になった時点で検査をおこなっても問題ありません。
溶接部の1日の検査数量はどのくらいですか?
溶接部の検査では、外観検査および超音波探傷検査が行われます。実際の検査工程は、前準備(装置の調整)、サンプリング(抜取箇所をマーキングする等)、前処理(スラグ・スパッタ等の除去)、検査員による検査(外観検査・超音波探傷検査)、検査結果の記録からなります。このすべての工程を1人で作業し、前処理の作業に手間がかかり(スラグ・スパッタがかなり残っている)、ある程度欠陥(合否にかかわらず)があり探傷作業に時間がかかるような場合を想定して、1日80箇所程度と言われています。
OC曲線、AOQ曲線、AOQLとは何ですか?
OC曲線、AOQ曲線、AOQLとは抜取検査に関連する用語です。 簡単に言いますと、OC曲線はある抜取検査法を適用した場合、製品の品質(工程平均不良率)と合格する確率を表すグラフです。 AOQ曲線とは、製品の品質と抜取検査を経た後の検査完了分の品質を表すグラフです。 AOQLは、AOQ曲線で抜取検査を経た後の検査完了分の品質が悪い(不良率が高い)場合の数値を表します。 ただし、これらは確率論的に導き出される数値で、実際の検査ではこれ等の数値から外れることもありますが、多くのロットの検査を実施するとこのような数値に収束します。
検査率はどうやって決めますか?
通常、検査率は設計図書の特記仕様に記載されています。 検査率が明記されていない場合には、設計監理者が決定します。 検査率を決める根拠は、Jass6もしくは共通仕様書が多いようです。
溶接前検査、溶接中検査は必要なのですか?
鉄骨溶接部の検査では、多くの場合、溶接完了後に外観検査と超音波探傷検査を行い、品質を確認し、これらの検査を溶接後検査ということがあります。 これに対し、溶接施工前や溶接施工中の作業を適宜検査することによって、不良の発生要因がないことを確認するのが溶接前検査、溶接中検査です。 溶接前検査、溶接中検査を行うと、製作要領書・溶接施工要領書に記載されている方法と実際の作業と差異がないか、自主管理が適正に行われているかを確認することが出来ます。

溶接部の外観検査に関する問合せ

鉄骨溶接部の外観検査の項目には何がありますか?
鉄骨溶接部の外観検査では、平成12年建設省告示第1464号に従い、ビード表面のスラグを除去した後、表面の割れ、余盛のサイズ、ビードの不整、ピット、食違い、目違い、アンダーカット等についてその有無と許容値以内か否かを検査しています。
「突合せ継手の食違い仕口のずれの検査・補強マニュアル」はどのように適用するのですか?
「突合せ継手の食違い仕口のずれの検査・補強マニュアル」は独立行政法人 建築研究所の監修によって鉄骨にかかわる行政・設計・ゼネコン・鉄骨メーカー・検査会社によって製作されました。 この検査・補強マニュアルに沿って検査・補強が行われることになりますが、このマニュアルを適用するかどうかは設計監理者の判断になります。 ただし、このマニュアルは現状想定される多くのケースで、もっとも適正な方法と考えられます。
社内検査と受入れ検査で食違いがあった場合はどうしますか?
受入れ検査の結果を正とすることが原則ですが、それには社内検査の側も受入れ検査の結果が正であると納得してもらうことが必要です。そのため、両者立会いで再測定を行います。 その再測定方法は検査計画書が提出されている場合は検査計画書に基づいた方法とし、検査計画書がない場合は受入れ検査で用いた方法を原則とします。

溶接部の超音波探傷検査に関する問合せ

溶接部の超音波探傷で板厚40mm以上の場合、なぜ45度の探触子を併用するのですか?
溶接部の超音波探傷試験では、全溶接断面に超音波ビームが当ることが重要です。両面から探傷走査ができる場合は、ほぼ全溶接断面に超音波ビームが当ります。 通常の溶接部の斜角探傷では70°の探触子を用いますので、板厚が薄い場合は1回反射法を用いて、裏側で超音波を反射させて全溶接断面に超音波ビームが当 るようにします。 しかし、板厚が40mmを超えるとビーム路程(超音波の伝搬する距離)が長く、ノイズが大きくなりSN比が低下して適正な探傷が困難になります。(一般的にはビーム路程250mm以内での探傷となっています) そこで、45°の探触子を用いて、1回反射法で全溶接断面に超音波ビームが当るようにします。 そのため、閉鎖断面の場合は40mm以上の板厚で70°の探触子だけでなく45°の探触子を用います。
ペンキの上やメッキの上からでも超音波探傷検査はできますか?
溶接部の超音波探傷試験では、探傷面にペンキやメッキがなどの付着物がある場合はその影響を確認しておく必要があります。また、溶接ビード上に塗装・メッキがあると外観検査が制限され、開口幅の狭いわれや浅く狭いアンダーカットの検査はできなくなります。

施工中の品質検査

施工中の建物が図面通りできているか確認できますか?
一般の建物では、構造躯体の上に仕上げ材が施工され、建物の竣工後に構造躯体などが図面通りに施工されているか確認することは困難です。このため、各工程毎に施工状況を確認することは非常に重要です。これは、工事監理者の主業務ではありますが、事業主の代わりに弊社で検査することは可能です。 例えば、鉄筋コンクリート造建物では、コンクリート打設前に第三者として配筋検査を行っています。
完成した建物が図面通りできているかの確認は可能ですか?
完成した建物と図面を比較して図面通り施工されたかを全ての部材で確認することは難しいです。仕上げ材を撤去しないと検査できない箇所が多数存在する可能性があり、全ての部材を検査することはできません。そこで、施工中の各工程毎の検査をお勧めします。

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