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ジャストコラム

芸術の都

バブル真っ直中だった学生の頃、友達とヨーロッパを旅行しました。

きっかけは覚えておりませんが、「フィヨルドを見に行こうよ」という話しになり、大学の夏休みを利用してイギリスに短期語学留学を計画している友達と語学学校が終わる頃に現地で合流し、電車を乗り継いでノルウェーまで行く計画をたてました。計画したといっても、当時西ヨーロッパで使われていた電車の時刻表を見て乗り継ぎを確認した程度のざっくりしたプランで、確かロンドンからノルウェーまで移動に3~4日はかかる工程でした。
ところが、イギリスに着くと友達と仲良くなっていたヨーロッパの友人達から「Norway is No way」とおやじギャグ顔負けのべたなダジャレで、ノルウェーなんて何もないからやめておけと強力に反対されたため、初志貫徹ならず、パリと西ドイツに行く計画に変更しました。(ベルリンの壁崩壊直後でしたので、ドイツ統一前です)

当時、大昭和製紙の会長が、ゴッホやルノワールの絵を100億円を超える金額で購入したことがニュースで取り上げられていたこともあり、絵画にそれほど興味がなかった自分としても、パリに行くならルーブル美術館とオルセー美術館は見ておこうと思っていました。フィヨルドを見に行く計画以外は特に何も計画していなかったので、自分の希望が通り2日連続で美術館巡りとなりました。

ルーブル美術館は、モナリザを含め美術の教科書に載っている有名な絵画などが多く展示されています。やはりモナリザの前は人だかりができていました。ただ、フラッシュ禁止なのに撮影する人がいるためだと思いますが、絵がガラスケースで覆われていたために、残念ながら、ガラス越しのモナリザ鑑賞となりました。
モナリザはそれほど大きくないですが、ルーブル美術館で展示されている絵って意外と大きいですね。その中でも圧巻だったのが、「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」でした。高さ約6m、幅約9mの絵の迫力に圧倒され、その場で30分以上立ちすくむように眺めていました。ネットで調べると、ナポレオン自身もこの絵を大層気に入っていたらしいです。

翌日はオルセー美術館に行きました。ルーブル美術館に比べお客さんも少なかったので、比較的のんびり鑑賞することができました。
ただ、芸術を鑑賞するというよりもゴッホやルノワールなど売りに出したら1枚何十億円もするだろう絵が何枚もあることに興奮して、何の絵があったかほとんど覚えていません。ただ、ゴッホの「ひまわり」が何枚もあることは、この時初めて知りました。

元々、自分も一緒に行った友達も美術には全く興味はありませんでしたが、二人ともこの2日間の美術館巡りから絵画鑑賞に興味を持ち、どこか旅行に行く際は近場に美術館が無いか探して、時間があれば寄って絵画鑑賞する様になりました。

日本でも、20年くらい前に訪れた福岡市立美術館にダリが展示されていて、日本にダリがあることに驚いたのと同時に、その絵の迫力に圧倒され、ここでも1時間近く飽きずにその絵を眺めていました。

「芸術の都パリ」と言いますが、パリには大小含め140館ほど美術館があり、東京には100館近く美術館があるそうです。
ちなみに、日本で一番美術館が多いのは長野県だそうで、東京都は2番目です。

今年は、国立新美術館で「ルノワール展」が8月まで開催中で、9月から「ダリ展」が始まります。国立新美術館は、約10年前に建てられた黒川紀章設計の個性的な建物なので、建物自体を見に行った人もいるかと思いますが、たまには建築物ではなく、建物の中にある芸術に触れ、頭の中をリフレッシュするのも良いのではないかと思います。

ただ、日本で行われる有名な画家の展示会は非常に混雑していて、ゆっくり鑑賞出来ない場合が多いので、空いていそうな日に見に行ってみようかと思っております。

もちろん、某前都知事の様に、視察と称して仕事中に行くことはしませんよ。

探査・コア部 土屋