体験型の3Dレーザースキャナースクールを開催
ゼネコン・設計事務所様向けに「建築(維持管理)」×「3Dスキャナー」をテーマとした体験型のスクールを、ジャスト横浜本社(横浜市青葉区あざみ野)にて開催いたしました。
スクールは座学と実習とで構成され、参加者様には実際の操作を体験していただきました。
背景
i-Constructionが進む土木分野と比較して、建築分野は3Dレーザースキャナーによる点群データの活用が実務にまだ広く浸透していないのが実情です。
ジャストは構造物調査専門会社ならではの視点で、3Dレーザースキャナーの活用を進めております。
例えば音楽ホール等の大規模で複雑な特定天井の耐震調査と3次元計測。それから建築リニューアル工事向けの狭小空間のスキャニングのほか、点群を使用した工事前のシミュレーション等、建築分野において既存調査と併せた独自の視点で3Dレーザースキャナーを活用できる点がジャストの大きな魅力でもあります。
本スクールではジャストが3D計測業務のなかで得た知見・手法・魅力を参加者様にあますことなく紹介。
更にHWやSWを体験していただくことを通じ、3D計測サービスや点群データをもっと身近に活用していただくことを目的に開催いたしました。

「建築(維持管理)」×「3Dスキャナー」座学風景
第一部【座学】
様々な3Dレーザースキャナーと関連するソフトウェアの紹介・活用事例・運用における留意点等、本スクールのみで聞ける情報を解説。
- 特性や特徴の異なる様々な3Dレーザースキャナーをジャストはどのように使い分けて効果を上げ続けているのか
- 巨大で複雑な形状の大ホールの天井耐震化を検討するうえで、ジャストはどのように調査と3次元計測を融合させ、効果的な活用ができたのか
- 3Dレーザースキャナーにより、どうやって既存の現地調査業務を9割も削減できたのか
- 建築リニューアル工事において、ジャストは3Dレーザースキャナーをどう活用して、お客様の難題を解決したのか
等々ここでしか聞けない様々な実例を紹介させていただきました。

事例:点群データから目的に応じた成果物(3D,2D図面)を作成
第二部【実習】
3Dレーザースキャナー実機を使用した計測・データの取込み・データ合成、そしてモデリングまでを参加者様に行っていただきました。
点群データからモデリングまで具体的手法を実務者視点で惜しみなく紹介いたしました。
実習で使用した機器は、以下の通りです。
スキャナFARO FOCUS S350※据え置き型スキャナーの代表ともいえるFaro社(米国)製点群合成ソフトAUTODESK Recap ProモデリングソフトAUTODESK Revit

3Dスキャニング実習風景

点群データからのモデリング実習風景
3Dスキャナースクールを終えての感想と今後の展望
ゼネコン・設計事務所様のほか、弊社とはお付き合いの薄かった企業様もご参加いただき、点群データの活用について初心者の方にもご興味をおぼえていただいたと感じております。
一方で、建設業界における各部門の専門家の多くが、ほとんど馴染みのない点群データの操作や活用でとても苦労されており、データの効果的な活用が十分ではありません。
それは点群データは一般にデータ容量が大きいうえ、既存の使い慣れた様々なCADシステム上で活用するには、ソフトウェアやハードウエアの仕様が点群データを扱うにはまだまだ不十分な状況であることも理由の一つです。
お客様が使われているCADシステムも、ソフトウエアのバージョンや各種テンプレートの仕様なども多種多様、それらに互換性がない場合もあります。
お客様自身で活用可能なファイル形式やデータ量にも配慮することがとても重要で、その対応力がジャストの強みでもあります。
今後は弊社の通常業務への適用範囲を拡大させ、省力化・効率化をさらに進めるほか、弊社独自の視点での活用も併せてさらに探求を進めて参ります。
計測データの提供においては、お客様の目的とワークフローをより深く理解し、さらに便利で活用しやすい成果物の提供を目指します。
提供するサービスが画一化されていくなか、お客様と一緒に悩み解決に向かう過程そのものも、お客様にとっても弊社にとっても価値あるサービスと捉えております。
困ったらジャストに聞け。そう思っていただけるよう励んで参ります。