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鉄筋の切断事故をふせぐために

大阪での鉄筋の切断事故

既存の建物を改修する場合コンクリートへコア穿孔を行い穴をあけることが少なくありません。
その際に、旧来の方法では、図面や何らかの資料に基づいて穴あけ位置を決めて、コア穿孔を行ってきました。
ところが、図面が正しくなかったり、実際の方法が図面と異なっていたり、図面がなかったりしたため、誤って鉄筋・電気配管、水道管、ガス配管を切断する事故が発生していました。

実際、11月2日の新聞やテレビのニュースでも、大阪府住宅供給公社の金岡東H団地で電気設備改修工事においてコア穿孔時に多数の鉄筋を切断し、建物から入居者が移転する必要が生じたという驚くような報道がありました。
マスコミの報道や大阪府住宅供給公社のホームページから、それは以下のようなものでした。

  • クーラー用スリーブ設置(径75mm)のコア穿孔で梁・柱の鉄筋を切断した。
  • 多数の箇所で多数の鉄筋を切断したため建物の強度が低下している。
  • 入居者の安全確保のために移転が必要である。

安全なコア穿孔を行う

旧来の方法で改修工事、コア穿孔を行っている限りでは、このような異常事態に遭遇しないのは運が良いだけです。
鉄筋コンクリートの建物のコンクリート中には多数の鉄筋・電気配管、水道管、ガス配管等が埋設されており、非破壊的に内部の埋設物を予め探査していない限り、埋設物を切断しないでコア穿孔を行うことは困難です。

当社は、数多くのコンクリート構造物内の埋設物探査を行い、安全にコア穿孔を行うための非破壊的探査を行っております。また、必要な場合には、探査だけでなく探査と同時にコア穿孔も行います。
コア穿孔のためのコンクリート内部探査の方法はいくつかありますがその中の主なものとして、X線探査とレーダ探査があります。

主に、この2つの方法を併用、あるいは単独に用いて内部探査を行いますが、極まれに探査ができない例があります。当社は、コンクリート構造物における数多くの非破壊による内部埋設物の探査の実績から、その信頼性を高めるとともにその限界についても多くの知見を有しています。
以下に、X線探査とレーダ探査についてご説明します。なお、詳細についてはメールでお問い合わせください。

X線探査

X線探査は以下の特徴があります。

写真でわかりやすいデータ。
両面にアクセスできる環境。
実用的には厚さ350mm以下。
埋設物の種類も判別できる
1日当たりの作業量が少なくコストが高い

レーダ探査

レーダ探査は以下の特徴があります。

X線よりは劣るがわかりやすい結果表示。
片面のアクセスで測定。
最初の鉄筋の層しかわからない。
測定可能な最大かぶりは400mm程度。
金属埋設物を検出するが種類の判別不可。
1日当たりの作業量が多くコストが低い。