配管劣化調査
設備配管の寿命は用途や管種によりさまざまですが、建物にとって漏水事故など配管の劣化は重大な問題です。そこで様々な調査方法を用い、劣化状況の把握や残寿命を推定します。
超音波による厚さ調査
超音波厚さ計を使用し、管壁の厚さを測定します。そこから腐食の進行具合を把握します。


測定箇所は管断面に対して円周方向に8~16箇所、軸方向に10箇所とし、合計80箇所の測定を行います。得たデータを表にまとめ、ヒストグラフや円周断面図・軸断面図を作成します。
また、超音波で調査した残存厚さより配管の残寿命を推定します。



内視鏡調査
内視鏡を管内部に挿入し、観察・写真撮影を行います。管内部の劣化状況を把握します。
管内部にさびこぶが発生し、管内に閉塞が見られます。


エックス線調査
エックス線装置を用い、管内外の劣化状況を把握します。
著しい孔食が発生し、管内に付着物も見られます。


サンプリング
抜管によるサンプリング調査で配管の劣化状況を確認します。サンプリング配管搬入時には目視により外観(スケール堆積状況・錆こぶの状況等)調査を行います。その後、ブラスト又は酸洗いにより内面スケール除去を行い、測定機器による腐食深さ、残存厚さ測定を行います。
※超音波厚さ測定と同様に残存厚さを把握できるので、残寿命の計算も可能です。



流量測定
超音波流量計を使用し、配管内に流れる流量を測定することができます。原理は2個のセンサから超音波を送受信し、音速の変化から流速を求めます。
また、配管の断面積を乗じて流量を算定します。


