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配管劣化調査

設備配管の寿命は用途や管種によりさまざまですが、建物にとって漏水事故など配管の劣化は重大な問題です。そこで様々な調査方法を用い、劣化状況の把握や残寿命を推定します。

超音波による厚さ調査

構超音波厚さ計(図1)を使用し、管壁の厚さを測定します(図2)。そこから腐食の進行具合を把握します。

図1 超音波厚さ計
図2 測定状況

測定箇所は管断面に対して円周方向に8~16箇所、軸方向に10箇所とし、合計80箇所の測定を行います。得たデータを表にまとめ、ヒストグラフ(図3)や円周断面図(図4)・軸断面図(図5)を作成します。

図3 ヒストグラフ(サンプル)
図4 円周断面図(サンプル)
図5 軸断面図(サンプル)

また、超音波で調査した残存厚さより配管の残寿命を推定します。計算順序は以下の通りです。

  1. 腐食量(=継手厚さ-残存厚さ)
  2. 腐食率(=腐食量/使用年数)
  3. 最小許容肉厚(MAT)
  4. 残寿命(=(継手厚さ-腐食量-MAT)/腐食率)

最小許容肉厚は配管の機能を果たす最小値であり、複雑な計算を行います。

内視鏡調査

内視鏡(図6)を管内部に挿入し、観察・写真撮影を行います。管内部の劣化状況を把握します(図7)。図7では、管内部にさびこぶが発生し、管内に閉塞が見られます。

図6 内視鏡機器
図7 管内のさびこぶ

エックス線調査

エックス線装置(図8)を用い、管内外の劣化状況を把握します(図9)。図9では著しい孔食が発生し、管内に付着物も見られます。

図8 エックス線装置
図9 管内外の劣化状況

浸透探傷試験による溶接部の検査

配管の溶接部のきずを検査するときに行う試験です。まず、浸透液を塗り(図10)、その後洗浄液でふき取ります(図11)。最後に現像液を吹きかけて(図 12)、傷の場所を特定します(図13)。図13では直径1mmのピンホールによる指示模様が検出されたことがわかります。

図10 浸透処理
図11 洗浄処理
図12 現像処理
図13 ピンホール

磁粉探傷試験による溶接部の検査

浸透探傷試験と同様に配管の溶接部を探傷します。配管を磁化(磁界を与えること)する(図14)と、溶接箇所表層部に磁束が流れ、きずがあると磁束が外部 へ漏洩してしまいます。これに磁粉を散布することによって、きずに磁粉が吸着され紫外線をあてることにより目視が可能になります。

図14 磁化

サンプリング

抜管によるサンプリング調査で配管の劣化状況を確認します。サンプリング配管搬入時には目視により外観(スケール堆積状況・錆こぶの状況等)調査(図15)を行います。その後、ブラスト又は酸洗いにより内面スケール除去(図16)を行い、測定機器(図17)による腐食深さ、残存厚さ測定を行います。
※超音波厚さ測定と同様に残存厚さを把握できるので、残寿命の計算も可能です。

図15 配管半割後
図16 酸洗い後
図17 ダイヤルパイプゲージ

流量測定

超音波流量計(図18)を使用し、配管内に流れる流量を測定することができます(図19)。原理は2個のセンサから超音波を送受信し、音速の変化から流速を求めます。また、配管の断面積を乗じて流量を算定します(図20)。

図18 超音波流量計
図19 計測結果
図20 測定原理

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