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MT/PT関連設備を会社に導入しました。

 

MTとはMagnetic Particle Testingの略称で磁気を利用した非破壊試験です。

鉄鋼など強磁性(磁石が付く)材料の部品や溶接部の検査に活用されます。試験体を磁化すると試験体中に磁束が流れますが、試験体の表面や表層部(表面から2~3mm程度)にきずがあるとその部分では漏洩磁束が発生します。そこに磁粉(磁化されやすい微粉末で、試験体とのコントラストを考慮した色や蛍光剤を塗布したもの)を散布することで、きず部分に磁粉が集まり、実際のきずの幅よりも拡大された模様として目視で容易に検出できることになります。

 

MTの定置式装置の導入で出来るようになったことと

・小型機械部品の蛍光磁粉探傷試験による持込み検査

蛍光磁粉(黄緑色)は、非蛍光磁粉(黒色、白色など)よりも感度が高く微細なきずを検出したいときに適用します。

 

試験体の材質は、強磁性体(磁石が付く)の金属材料に適用できます。

対応できる試験体寸法:長さ300mm以下、断面寸法φ50mm以下

 

作業環境と導入した設備の特徴

(1) 暗所であること:遮光カーテンを配備したことで、簡単に暗室とすることができます。なお、蛍光の検査液を使用するので、観察にはブラックライト(紫外線照射灯)を使用します。

(2) 低電圧大電流の出力(25V以下500A):作業者が感電することなく、適正な磁気探傷ができます。

 

[MT関連設備の写真]

定置式磁粉探傷装置

試験体観察状況

円筒型機械部品(試験対策用1)

ボルト試験体(試験対策用2)

探傷結果写真(蛍光磁粉による)

 

 

PTとはPenetrant Testingの略称で毛細管(液体が細い管状の内側を上昇する)現象を利用した非破壊試験です。

鉄鋼材料の他、非鉄金属材料の部品や溶接部、また適用する検査液に侵されない材料であれば、それらの表面に開口したきずの検査に活用されます。試験体に浸透液(浸透性が良く視認性が高い色や輝度の高い蛍光の液体で溶剤が含まれる)を塗布すると、開口したきずの部分には浸透液が浸透し、その後、表面を清浄にしてもきずの中には浸透液が残存します。その後、浸透液とのコントラストがある現像剤(主に白色の微粉末)で試験体表面を膜状に覆うと、きず中に残存していた浸透液が吸い出され、実際のきずよりも拡大された模様として目視で容易に検出できることになります。

 

【PT関連設備】

作業環境と導入した設備の特徴

(1) 暗所であること:遮光カーテンを配備したことで、簡単に暗室とすることができます。なお、蛍光の検査液を使用するので、観察にはブラックライト(紫外線照射灯)を使用します。

(2) 専用のスプレーノズル:検査する際の水洗処理時の水圧には、規定があります。

専用のスプレーノズルにて水圧を調整して適正な探傷検査ができます。

 

[PT関連設備の写真]

浸透探傷試験のための設備

蛍光浸透液の浸透処理作業状況

湿式現像処理状況

 

乾燥処理状況

 

【MT/PT関連設備導入による期待効果】

お客様にとっては、試験体を送付していただければ、検査費用に検査員の移動費が要りません。

 

社員にとっては、試験対策の講習がいつでもできます。(外部の講習会の日程に縛られることなく、JSNDIの二次試験対策の練習を納得がいくまでできます。)また、社外の方でも、試験対策講習を受け付けることができます。(日程と人数について応相談)